■SRC造(えすあーるしーぞう)
解説
鉄骨鉄筋コンクリート構造(Steel Reinforced Concrete structure)の略称です。SRC造は、建物の主要な構造体として鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせて使用する構造システムです。
SRC造の特徴は、以下のようになります。
■強度と耐震性
鉄骨と鉄筋コンクリートの組み合わせにより、建物に高い強度と耐震性が備わります。鉄骨が引張応力に対して強く、鉄筋コンクリートが圧縮応力に対して強い特性を持っているため、力の受け方において相補的な役割を果たします。
■長大なスパンの可能性
鉄骨の持つ強度と軽量性により、大きなスパン(構造物の支持間隔)を持つ建物や広い空間の創出が可能です。これにより、柱や壁の配置に制約のある建築物においても、広々とした内部空間を実現することができます。
■施工性と柔軟性
鉄骨は工場で加工され、現場に運搬されるため、施工のスピードが速くなります。また、柱や梁の形状を自由に設計することができるため、建物のデザインやレイアウトに柔軟性を持たせることができます。
SRC造は主に高層建築や大規模施設などで使用されることが多く、その耐震性や構造的な特性から信頼性の高い構造システムとされています。建物の耐震性が求められる地震多発地域や、大きな開放空間が必要な商業施設や公共施設などで、SRC造が採用されることが一般的です。