■本審査(ほんしんさ)
解説
本審査とは、住宅ローンの申込後に実施される融資実行のための正式な審査であり、金融機関が申込者の返済能力、契約物件の担保価値、健康状態などを総合的に判断して「融資を実行するかどうか」を決定するプロセスです。
【特徴・審査の位置づけ】
事前審査(仮審査)は「融資が可能かの目安」を判断する段階ですが、本審査は「融資を実行できるか」の最終判断を行う段階です。
審査項目が多岐かつ詳細になり、提出書類も増え、審査期間も通常より長くなります。
本審査を通過した後に、住宅ローンの借入契約(金銭消費貸借契約)締結、そして融資実行へと進むのが一般的な流れです。
【チェックされる主な項目】
本審査において金融機関が重視する項目には、次のようなものがあります。
返済完済時年齢、申込者の年齢・勤続年数・雇用形態など。
返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)や他の借入状況。
担保となる物件(土地・建物)の価格・築年数・立地などを含めた担保評価。
申込者の信用情報、税金納付状況、健康状態(団体信用生命保険加入可否)など。
【必要書類・日数の目安】
必要書類には、本人確認書類・収入証明(源泉徴収票・確定申告書)・物件契約書・登記事項証明書など物件・資金・収入に関する資料が含まれます。
審査期間の目安は金融機関により異なりますが、概ね 1週間~2週間程度 が一般的で、場合によっては数週間を要することもあります。
【注意点】
事前審査に通過していても、本審査で承認されないケースがあるため、自身の状況・物件条件・資金計画に変更がないか常に確認が必要です。
本審査申込後でも、転職・借入増加・物件内容の変更などがあると審査結果に影響する可能性があります。
書類の不備・期限切れ・虚偽申告などは審査落ちの大きな原因となります。提出前に内容・有効期限を必ず確認することが重要です。
【まとめ】
住宅ローン本審査は、融資実行に向けた最終段階の審査であり、申込者・物件・資金計画のすべてが適合しているかを金融機関が精査する重要なプロセスです。
準備を怠らず、書類を整え、変更点が出た際には速やかに対応することで、円滑な融資実行を目指すことができます。