■修繕積立基金(しゅうぜんつみたてききん)
解説
修繕積立基金とは、分譲マンションの新築購入時に、将来実施される大規模修繕工事に備えて、購入者が物件引渡し時点で一括して支払う金銭を言います。
この基金は、毎月徴収される「修繕積立金」とは別枠で、管理組合または準備組合が基金として管理・運用することが一般的です。
【主な特徴】
対象は 新築分譲マンション が中心で、戸建てや中古マンションでは徴収されないケースが多いです。
金額は数十万円~数百万円になることがあり、物件規模・立地・構造などによって異なります。
支払いのタイミングは、物件の引渡し時が一般的です。
基金として蓄えられた資金は、主に10年〜15年程度の周期で行われる 大規模修繕工事 に備えて利用されます。
【なぜ必要か/メリット】
毎月積み立てる修繕積立金だけでは、大規模修繕時の多額の費用を賄えないことが多いため、当初からまとまった資金を準備する手段として導入されることがあります。
将来、区分所有者一人ひとりに大きな一時金請求が生じるリスクを軽減できます。
【注意すべきポイント・留意点】
修繕積立基金があっても、長期修繕計画に沿って適切に運用・管理されていない場合、将来的な追加徴収や修繕負担増につながる可能性があります。
中古マンション購入時には、当該物件で修繕積立基金が徴収済みか、あるいは今後徴収予定があるかを確認することが重要です。
支払い済みの基金が、どのように管理されるか(運用・使途・残高)について、契約内容や管理規約をチェックすることが望まれます。
【まとめ】
修繕積立基金は、新築マンション購入時点から将来の大規模修繕に備えて資金を確保するための制度です。購入時の初期費用としてまとまった支払いが求められることがあり、物件選定・購入検討時にはその額や制度の内容を把握しておくことが大切です。今後の修繕計画や管理体制と併せて確認することで、安心してマンションを購入できる基盤となります。