■複層ガラス(ふくそうがらす)
解説
2枚以上のガラス板を隔てて空気やガスを封入した構造を持つガラスです。一般的な単層ガラスに比べて断熱性や防音性に優れており、建物の快適性やエネルギー効率の向上に貢献します。
複層ガラスの特徴は以下の通りです。
■断熱性能
複層ガラスは、複数のガラス板とその間に封入された空気やガスの層によって、建物内外の温熱の伝達を防ぎます。冬場の暖房時には室内の熱を外部に逃がしにくくし、夏場の冷房時には外部の熱を室内に侵入させにくくすることで、エネルギー消費量の削減に寄与します。
■防音性能
複層ガラスの間に封入された空気やガスは、音の伝達を阻害する効果があります。そのため、騒音源からの外部の音を遮断し、室内の静音性を向上させます。特に、交通量の多い道路や騒音の発生しやすい環境での利用に効果的です。
■日射制御
複層ガラスには、遮熱コーティングやLow-Eガラスなどの特殊なコーティングが施されることがあります。これにより、太陽光の熱を遮断し、室内の温度上昇を抑える効果があります。また、UVカット機能を持つ複層ガラスもあり、室内の家具や床材などの紫外線による変色や劣化を防ぐことができます。
複層ガラスは、住宅やオフィスビルなどの建物の窓ガラスや外壁に広く使用されています。断熱性や防音性の向上を図りながら、快適な室内環境の確保とエネルギーの節約を実現するため、建物の省エネルギー化や快適性向上に貢献しています。